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別名「虎伏城」と呼ばれる和歌山城は、こんもりと緑茂る虎伏山に白亜の天守閣がそびえ、御三家の威容にふさわしい風格を醸し出しています。和歌山城は、天正１３年（１５８５年）に紀州を平定した豊臣秀吉が、弟の秀長に築城させたのが始まりで、築城を担当したのが、築城の名人「藤堂高虎」で、本丸・一の丸を造りました。また、元和５年（１６１９年）には、徳川家康の第10子・頼宣（よりのぶ）が入城し、紀州55万5千石の城となり、以来、水戸・尾張と並び、徳川御三家のひとつとして、長い歴史を刻んできました。天守閣は、大天守・小天守・御台所・乾櫓・二の御門櫓・楠門を多聞で連結しており、楠門を閉じると 　要塞化する連立式天守の形態をとっています。連立式天守の形態は、全国でも和歌山城だけという特殊な姿で、天守閣の内部は資料館になっており、甲冑など紀州徳川家の貴重な所蔵品が展示されています。和歌山城への入口は、５ヶ所あり「岡口門」(重要文化財)、「追廻門」、一の橋の架かる「大手門」、「不明門」跡、「勘定門」跡で、大手門から入るのが通常のコースですが、岡口門から入るコースもオススメ。天守閣への登り口近くに、西の丸庭園（紅葉渓庭園）があり、ひなびた萱門をくぐると回遊式の大名庭園があります。お堀の中に浮かぶ釣殿「鳶魚閣」や、木造銅板葺きの屋根が美しい茶室「紅松庵」があり、お茶を一服戴いて大名気分を味わうのもいいかも。紅葉渓庭園付近は、白い土塀と青石の石垣が迫る美しい小径で、江戸時代の情緒がそのまま残っています。春には、桜の名所としても有名で、たくさんの人達で、賑わいます。

ＪＲ和歌山駅→和歌山バス市役所方面行きで10分、バス停：公園前下車、徒歩すぐ