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1988年のオープン当初からの人気メニューであるモンブランは、中には糖分を加えない生クリームホイップと、お酒はサトウキビから造られた「ラム酒」だけを選び、表面のマロンクリームはフランス産大粒栗のペーストをふんだんに使い、15年たった今もリヨンの定番
リヨンで使用するのは主に「チリ」などの比較的黒っぽいもの・・・ これをピューレにして加熱したものをベースに卵、グラニュー糖、ミルク、生クリームなどを、フランスの製法通りにタイミング良く加えて決め手は、本物のバニラと木いちごのお酒・リキュール ド フランボワーズを風味のポイントに・・・ 香り高く舌触り滑らかなフランボワーズクリームを受け止めるのは、しっとり焼き上げたショコラのスポンジ。
リヨン流サントノーレの特徴は‘カリカリ’のキャラメルを薄く纏ったプテシューを頬張ると、中からモカのクリームが口の中に広がり、パイの器にフォークを入れれば滑らかなシャンテイとパティシエールを包み込むフレンチパイが、カシュカシュと音をたてて崩れます。
フランジパンヌ(アーモンドたっぷりのクリーム)を、いっぱい詰め込んだタルトレットを、オーブンでしっかり焼成し、焼き上がりの表面には生絞りの果汁とグランマルニエをブレンドしたアンビヴァージュでしっとりさせて、オレンジの香り豊かなカスタードクリームを中心に、きれいにカルチェ(くし型)にそうじしたオレンジ丸々一個分をすべて、タルト一個にデコレし杏ジャムで味わいにアクセントを与えています。
味わいは三つの要素から構成されており、ショコラ、アーモンド、カフェの絶妙な組み合わせによる味わいのベースに加え、しっかり焼きこんだジョコンド生地に、十分にしっとりとエスプレッソ、カルーアをしみこませた触感、上質のバターだけがもたらす、深みとコクのあるクレーム・オ・ブール、ベルギー産のショコラの持つ独特のカカオの 香りを包み込んだガナッシュ・・・、これらのハーモニーとも言えるひとつの表現が 身上の本国フランスでもパーテイやウエデイングにも用いられる率の非常に高い 豪華でリッチな味わいです。
カスタードベースの、クレームダマンド(アーモンドクリームです)を、詰めてしっとり焼き上げたタルトの上に、クレームパティシエールをこんもり絞り、赤色や黒色のすぐりを目いっぱい飾ったいかにもフレンチなタルトです。
【1990年以降のアントルメ ド パティスリの表情が見え隠れするガトーです】 「なるべく 制約にとらわれないお菓子作りを」、との想いで完成したこのお菓子。 その仕上げは、その日の仕上げ当番のゲージュツ的センスが問われてしまうという、 スタッフにとっても悩めるガトーなのです。 ケーキ本体をキャンバスに見立てて仕上げる「作品」の表情をお楽しみください!