新宮市の中央部の沼に浮く、歩くと揺れる不思議な小島「浮島の森」は、 100種類を超える熱帯と 寒帯の植物が混成し、マングローブのジャングルを思わせるこの島は、昭和2年4月8日「新宮藺沢浮島植物群落」として国の天然記念物に指定されました。浮島は、縄文末期の海退によって植物の遺体が多数集って形成され、低湿の湧き水が底流に湧くために分解が遅れて泥炭化し、マット状の浮遊体となったと考えられており、島の遊歩道を歩くとフワフワ動くのがわかります。島内には北方系のヤマドリゼンマイと南方系のテツホシダが混生しており、また高層湿原に群生するミズゴケも多い。遊歩道の途中にある「蛇の穴」には、上田秋成の『雨月物語』に出てくる「蛇性の淫」のモデルにもなった美少女「おいの」が大蛇にのまれて、底無しの穴に引き込まれてしまったという伝説が、今も残っています。
インフォメーション
名称 | 浮島の森 |
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フリガナ | ウキジマノモリ |
住所 | 〒647-0014 和歌山県新宮市浮島 |
TEL | 0735-22-5231 |