和歌山県御坊市の西、美浜町煙樹ヶ浜から日ノ岬に向かう途中に小さな漁村「三尾集落」があり、別名「アメリカ村」と呼ばれている所があります。美浜町三尾地区は、明治期に漁業の近代化に伴い、この地に寄稿したカナダ人ヨハネス・クヌッセンの紹介が発端となり、工野儀兵衛さんの誘いで、数人がカナダへ渡り「フレザー河にさけが湧く」とカナダの状況を郷里に伝えたことで、北米移民の歴史が始まり以後、毎年のように十数人から数十人が集団で、北米やカナダへ移住し、戦後帰国した人々が洋風の住宅を建て住んでいたので、アメリカ村といわれるようになりました。エキゾチックな白ペンキの洋風の家や漆喰で、固めた屋根瓦が異国情緒を、漂わせています。日ノ岬パークにあるアメリカ村資料館には、移住者のカナダでの生活の様子がうかがえ、移住者が苦難と闘いながら、現在の生活を築いた資料や生活用具・写真などが、展示されています。また資料館には、カナダからの直輸入品を販売する売店や、屋上の展望台からは、紀伊水道の海岸線など３６０度を眺めることができます。港の横には移民の歴史を記した石碑が、たてられ、アメリカ村が位置するパーク内には、 　台地に白亜の紀伊日の岬灯台が立ち、管理レーダー塔・クヌッセンの胸像・虚子の句碑・牧水の歌徳本上人歌・遊歩道・小動物園・観光センター・日の岬国民宿舎があり、全国からの観光客に人気があります。